学習者用デジタル教科書指導案

指導計画例 (6/10時間)

  • 学習活動・指導上の留意点
  • ICT・デジタル教科書の活用場面

導入:前時までの学習を振り返り、本時の学習課題を理解する。

指導者用デジタル教科書で Unit5 Part3 の「本文ドラマ」を字幕なしで視聴し、質問に答え、内容を再確認する。

本時の学習課題を確認する
「環境問題について自分の生活を振り返り、できることやすべきことなど、意見や考えを伝え合うことができるようになる。」

生徒の反応
教師の発問に対する答えを見つけようと、集中してドラマを視聴していた。

教師の感想
音声だけを聞かせるよりも集中できており、リスニングが苦手な生徒も興味をもって聞き取ろうとする姿が見られた。

展開1:Unit5 Part3 の会話を発音できるように練習する。

学習者用デジタル教科書「本文ドラマ」を字幕付きで再生し、グループでオーバーラッピングする。

スピード調整で自分に合わせた速度で練習する。(最初は速度×0.75→慣れてきたら速度×1など)

生徒の反応
自分で好みのスピードを変えることができるので、無理なく取り組めていた。
発音が難しい部分を何度も再生し、聞いて練習する姿が見られた。英語特有の文字と聞こえ方が違う部分は特に繰り返し再生していた。

教師の感想
紙の教科書での音読練習ではあきらめたり、飽きてしまったりする生徒もいるが、登場人物に合わせるという課題になると、ただ発音をするだけではなく、「間やあいづち」などの要素もあるため、グループで協力して最後まで取り組む姿が見られ、以前よりも音読練習に意欲的になっていると感じた。

展開2:Tina の最後のセリフ ”Reducing plastic waste is a creative challenge as well as an environmental one.” に注目

環境を守るために①自分が普段取り組んでいること、②これからすべきこと、③自分たちにもできると思うことを伝え合う。

デジタル教科書で本文を表示し、登場人物が上記①を話している部分を赤、②を青、③を緑で色を付ける。また、④相手の発言に反応している表現に黄で色を付ける。

「発想力を必要とする課題」という言葉から、環境問題について話し合うことの意義を共有する。
P71 の speak に取り組む。その際、①普段していることについて質問して答えるだけではなく、②これからすべきことや③できると思うこと、④相手の発言への反応などを付け加えて会話が続けるように努力する。

教師の感想
どこに何が書いてあるのかを見つけさせ、色を付ける活動を繰り返すことで読むスピードが上がったと感じた。
読み取らせる(線を引かせる)箇所を会話活動のポイントにしておくことで、生徒に話す活動で教科書のどこを参照すればいいか気付かせ、考えや気持ちを表現できるように促すことができた。

話す活動の前に、読む活動でつけたペンの【色】を確認する。
①「普段、していることは?」⇒【赤】
②「すべきだと思うことは?」⇒【青】
③「できると思うことは?」⇒【緑】
④「相手の発言への反応は?」⇒【黄】

会話例)
A: What is an eco-friendly activity you do?
B: I always recycle plastic bottles. 【赤】
A: Me too. I think that’s good. 【黄】
I think that we can use our own water bottles.
B: I agree.【黄】
We should do that at school. 【緑】
We should also turn off the lights when we don’t use them. 【緑】
A: We should try that too. 【黄】

生徒の反応
十分発音練習をさせた本文の中から、今日の会話活動で使える表現を視覚的に目立たせることで、
生徒は読んだ表現を活用しようとしていた。
ドラマの登場人物が良いお手本となり、会話活動でも、”I agree.” “I think so too.” “I think that’s cool,” “That’s a good idea.”などのリアクションが自然にできていた。リアクションをしながら聞く姿勢ができているのでやり取りが活発になり、会話のキャッチボールがより長く続いていた。

教師の感想
言語上のエラーはたくさん見られたが、ここでは修正を行わず、最後のまとめの活動に回した。このことで、間違えを恐れずに積極的に自分の行動や考えを表現する姿が見られ、会話の内容が深まっていたと感じた。

まとめ:意見を整理し、今日の学習を振り返る。

グループで出た意見を学級で共有する。

教師が黒板に意見を板書し、写真に撮って、Google Classroom に貼りつける。
他クラスの板書も Google Classroom に貼りつけ、クラスを超えて考えを共有できるようにする。

生徒の反応
ノートを取る必要がないので、他の生徒の発言に集中し、うなずいたり、あいづちを打ったりしながら聞く姿が多く見られた。

教師の感想
会話中にエラーはたくさん見られたが、会話活動直後に生徒が発言したことや話そうとしたけれど言えなかったことなどを含め、エラーを修正しながら黒板にまとめ、Google Classroom に写真を貼りつけるようにすることで、生徒は授業中にノートにメモを取ったり、家庭学習で Google Classroom の写真を見ながらノートに書きなおしたりして表現の幅を広げていた。
他の学級での意見も含めてノートに写したり、まとめたりする生徒は、英作文の表現力が高まっていた。