学習者用デジタル教科書指導案

指導計画例 (4/6時間)

  • 学習活動・指導上の留意点
  • ICT・デジタル教科書の活用場面

導入:前時の学習を振り返り、本時の学習課題を確認する。

子供と共に立てた学習計画をもとに、これまでの学びと単元のゴールを確認することで、本時の課題に取り組む妥当性を感じられるようにし、課題解決 への意欲を高める。

児童の反応
「『私の考える綾』カードを書くため」など、単元のゴールを意識している姿が見られた。

展開【1】:「綾がおばあさんに出会う場面」までの綾の人物像を具体的に想像する。

1「綾がおばあさんに出会う場面(第7場面)」を読む。

戦争やもう一人のアヤに対する綾の思いが表れている叙述を見付けて抜き出し、「マイ黒板」に整理する。

手が止まっている子供には、前時までにまとめた「マイ黒板」を見返すよう助言し、どのような叙述に着目すればよいか見通しをもたせる。

児童の反応
前時までと同様に、綾の人物像を捉える手掛かりとなる叙述に着目し、「マイ黒板」に整理していった。

2綾の人物像を具体的に想像する。

「マイ黒板」に整理した叙述をもとに、「戦争やもう一人のアヤに対する綾の思い」をまとめる。そこから「私の考える綾(人物像)」を具体的に想像し、 ロイロノートのカードに考えたことを書く。

物語全体を通して描かれている戦争というものを綾がどのように捉えているかを考えることを通して、綾の人物像を具体的に想像できるようにした。

児童の反応
「マイ黒板」に整理した叙述をもとに、綾の人物像を具体的に想像し、考えたことをカードにまとめていった。

先生の感想
この場面だけでなく、物語を通しての綾の人物像を想像することができるように、前の場面までに捉えてきた「私の考える綾(人物像)」を見返す時間を設けるとよかった。

展開【2】:考えたことを交流し、綾の人物像をさらに具体的なものにする。

1「私の考える綾(人物像)」を書いたカードを集約し、1人1台端末で全員の考えを一覧で見られるようにすることで、友達の考えとの異同を捉えやすくし、交流への意欲を高める。

児童の反応
綾の人物像をより具体的なものにするために、友達に考えを聞きに行こうと、交流への意欲を高めている姿が見られた。

先生の感想
交流への意欲を高める手立てとしては有効であった。
目的を明確にした上で交流できるように、誰に考えを聞きに行くかを隣の子に伝え合う時間を取ってもよかった。

2綾の人物像について考えたことを交流し、再考する。

交流後に、考えが深まったり広がったりしたところを赤文字で加筆させ、再度提出させる。

進んで友達と交流したことで、綾の人物像がさらに詳しくなったことを確認する。

児童の反応
考えを書いたカードだけでなく、「マイ黒板」に抜き出した叙述をもとに、考えやその根拠を示しながら話し合う姿が見られた。
交流によって考えが付加されたり、強化されたりしていた。

3全体交流を行う。

子供が発表する際、その子が書いたカードや根拠となる叙述を大型モニターに映しておく。

児童の反応
全体交流後に、もう一度カードに加筆している姿も見られた。

まとめ:本時の学習を振り返る。

ロイロノートのアンケート機能を用いて、「自分から進んで友達の考えを聞きに行こうとしたか」「『私の考える綾』が少しでも詳しくなったか」をそれぞれ2段階で振り返り、そう考えた理由を記述させる。その後、アンケート結果をグラフにして大型モニターに示す。

進んで友達と交流したことで、綾の人物像がさらに詳しくなったと感じている子が増えたことを二つのアンケート項目の結果を関連付けながら伝え、 学び方のよさを称賛する。

児童の反応
進んで友達と交流したことで、綾の人物像がさらに具体的なものになったと感じたり、本時うまくいかなかったことから、次時の改善点を見いだしたりしていた。

先生の感想
アンケート結果を視覚的に示したことや、子供の回答を手元に集約して、個別に声掛けをするなど、有効に活用できた。